
その土地に立ったとき、まず感じたのは「駅の近さ」という利便性以上に、街が持つ独特の落ち着きでした。
通常、駅近の土地を目にすれば、いかに容積率を使い切り、効率よく部屋数を詰め込むかを考えがちです。しかし、私たちが最初に行ったのは、計算機を叩くことではありません。ここで暮らす誰かが、仕事帰りに駅から歩き、自宅のドアを開けるまでの「呼吸」を想像することでした。
利回りの数字を追う前に、まず「この場所で選ばれ続ける暮らし」の解像度を上げる。そこから、この企画は始まりました。
大津駅西エリアは、交通の要所でありながら、どこか背筋の伸びた住宅地の気配を併せ持っています。
利便性を求める単身者は多い。けれど、ただ寝に帰るだけの狭いワンルームでは、入居者の心はすぐに離れてしまいます。周辺には古い賃貸マンションも点在していますが、私たちが目指したのは、それらとの「スペック競争」ではありません。
「便利だから住む」を越えて、「ここが良いから離れたくない」と思わせる。 そんな静かな差別化が必要だと確信しました。
あえて全戸を1LDKに絞り込んだのは、ひとりの時間を大切にする大人のための「余白」を作りたかったからです。
ワンルームでは手狭、かといってファミリー向けでは持て余す。 この街には、そうした層の受け皿が不足していました。テレワークが日常に溶け込んだ今、食事の場所と寛ぐ場所、そして働く場所を緩やかに分けられる間取りは、もはや贅沢ではなく、長く住み続けるための「必然」です。
「住み替えなくていい理由」は、広さだけでなく、その空間の質に宿ります。
「建てて終わり」にしない。その姿勢を象徴するのが、電気自動車(EV)充電スタンドと、入居者への売電を可能にした仕組みです。
今の入居者には過剰に見えるかもしれません。しかし、10年後、20年後を想像してください。環境への配慮が住まい選びの「当たり前」になったとき、この建物は古びるどころか、その真価を発揮し始めます。
オーナー様にとっての資産価値を守るとは、時代の変化を「想定内」にしておくことだと考えています。
もし、ここが駅からもっと離れた静かすぎる場所だったら、私たちは1LDKではなくファミリー向けを提案したでしょう。あるいは、もっと賑やかな商業地の中心部なら、利便性特化のコンパクトな構成に振り切っていたかもしれません。
駅に近いという「動」の利便性と、このエリア特有の「静」の空気感。 その絶妙なバランスがあったからこそ、この「ゆとりある単身者向け」という企画が、無理なく、そして必然的に噛み合ったのです。
私たちのゴールは、満室にすることではありません。「満室の状態が、いかに長く続くか」です。
入居募集において、私たちは安易なキャンペーンに頼りません。コンセプトに共感し、この空間を愛してくれる方に入居いただく。それが結果として、建物の丁寧な使われ方や、低い退去率に繋がります。
管理とは、建物を維持するだけでなく、その「空気感」を守ることだと定義しています。
Q. 広い間取りにすると、周辺相場より賃料が高くなりませんか? A. はい、グロス(総額)の賃料は上がります。しかし、それ以上に「暮らしの質」を求める層は確実に存在します。価格ではなく価値で選ばれることで、景気変動に強い経営が可能になります。
Q. なぜEV充電や売電など、設備にコストをかけるのですか? A. 将来の「改修コスト」を抑えるためです。後付けできないインフラをあらかじめ備えることは、将来の競合物件に対する最大の防波堤になります。
Q. 管理まで任せることのメリットは何ですか? A. 私たちが企画の「意図」を最も理解しているからです。なぜこの設備を入れたのか、どんな方に住んでほしいのか。その思想を現場に反映し続けることで、資産価値の毀損を防ぎます。
Q. 自分の土地でも、同じような1LDK企画は通用しますか? A. 必ずしもそうとは限りません。土地にはそれぞれ「正解」があります。私たちは、その土地が持つ固有の物語を読み解くことから始めます。
土地活用に、万能なテンプレートは存在しません。 「グランディール大津駅西」は、あの場所、あの時代、そしてオーナー様の想いがあったからこそ形になった一つの答えです。
もし、ご自身の土地の未来に迷いがあるのなら。 まずは、数字の話を脇に置いて、その土地の「これから」を一緒に想像してみませんか。
私たちは、あなたの土地が持つ本当の声を聞くことから始めたいと思います。
グランディール大津駅西
熊本県菊池郡大津町室 字門出204-13
JR豊肥本線肥後大津駅まで500m。
2023年2月
軽量鉄骨造/2F
1LDK 40.33㎡
南
オール電化・入居者売電。電気自動車充電スタンド付き